先日、テレビでザワークラウトの作り方を見かけてとても驚きました。材料と手順のシンプルさです。
使うのはキャベツと塩だけで、しかも数日置くだけで食べられ、美味しいらしい。

こんなに簡単に作れるのかあ
発酵食品ソムリエとしてこれは作っておかねばということで作ってみました。
材料はキャベツと塩の2つだけ
材料は2つだけです。
- キャベツ:500g
- 塩:10g(キャベツの重量の2%)
使うのはキャベツの内側の葉


キャベツの外側の緑色の葉は、外して取っておきます。
理由は
- 見た目をよくするため
- 固い部分を減らして食感をよくするため
- 蓋代わりにするため
今回私が使ったのは余り物のキャベツのため外側の葉がすでになく、蓋用として葉の一部を切らずに残しておきました。
千切りにして塩で揉み込む


千切りにしたキャベツをボウルに入れて塩をまぶし、手でよく揉み込みます。
ちなみに千切りの太さは自由です。今回は5㎜位の太さで切っています。
瓶に詰め込む


キャベツから水分が出てきたら瓶に入れていきます。
麺棒で押し込んでもいいですね。
瓶はダイソーで買いました(400ml)。
ただ、500gのキャベツでは少し小さかったので、もう少し大きめでもよかったと思います。
空気を抜くように詰めるのがコツ
瓶に詰めるときは、しっかりと押し込みながら空気を抜くように詰めていくのがポイントです。
ザワークラウトの発酵を担う乳酸菌は酸素を嫌う「嫌気性菌」なので、なるべく空気が入らない環境を作ることが重要になるからです。
最後に蓋用のキャベツを乗せて終了です。


こうすることで空気の侵入を防ぎつつ、発酵しやすい環境を整えることができます。
常温で数日発酵させる


夏場の室温(25℃~28℃)に置いておくと、2日目には程よい酸味のザワークラウトができあがっていました。
酸味が好きな方ならもう少し発酵させてみましょう。
発酵中にガスが発生する
途中、プクプクと小さな気泡(二酸化炭素)が確認できます。
瓶に付属している蓋をすると吹きこぼれることがあるので、1日1回ガス抜きをするのを忘れないようにしましょう。
ちなみに、乳酸菌の働き方にはいくつか種類があり、乳酸だけを作るタイプ(ホモ型)もあれば、乳酸のほかにガス(二酸化炭素)やアルコールも作るタイプ(ヘテロ型)もあります。



ザワークラウトの乳酸発酵はヘテロ型ですね
ザワークラウトってどんな食べ物?
ドイツ発祥
ザワークラウトは、ドイツ発祥の発酵キャベツです。
語源はドイツ語で、「ザワー(sauer)」は「酸っぱい」、「クラウト(Kraut)」は「キャベツ」や「ハーブ」を意味しています。
ドイツでは、ソーセージの付け合わせとして定番の発酵食品として親しまれています。
さっぱりした味わいで食べやすい
ザワークラウトは、程よい酸味とシャキシャキとした食感があり、クセもなくとても食べやすいです。
ケチャップとの相性が良いです。
ザワークラウトのさわやかな酸味がケチャップの酸味と甘みと合わさることで、味に奥行きが出ます。
ドイツではソーセージと付け合わせとして使われるだけに、ホットドッグとの相性も抜群です。
食パンにチーズと一緒にのせてトーストするのもおすすめです。
どれも家族にも好評でした。



子供たちもよく食べてくれます
乳酸菌と食物繊維を効率よく摂れる
ザワークラウトには、キャベツに含まれる乳酸菌と食物繊維がたっぷりと詰まっています。
漬物全般に言えることですが、生野菜をそのまま食べるよりも、かさが減ることで同じ量でも多くの食物繊維を摂ることができます。
さらにザワークラウトは漬物の中でも塩分が比較的控えめで、日常的に取り入れやすい本格発酵食品です。
キャベツと塩だけで始められるうえ、数日でできる最も簡単な発酵食品と言えるでしょう。
発酵の仕組み
キャベツに塩をまぶすと、水分といっしょにキャベツの甘み(糖分)が出てきます。
すると、キャベツの表面などにもともと付いている乳酸菌が、糖分を分解して乳酸を作ります。
これが酸味のもとになります。
乳酸菌は空気中や野菜の表面など、自然の中にふつうにいる菌です。
ザワークラウトやキムチ、ぬか漬けなどは、このような自然の菌の力だけで発酵が進む食品です。
発酵の仕組みを知っているとさらに楽しく作れる!
発酵の仕組みを知っていると、作る過程をより深く楽しめます。
たとえばザワークラウトは乳酸菌による発酵ですが、乳酸菌が嫌気性菌(酸素を嫌う菌)であることを理解していれば、空気を抜いて詰める作業にも納得できます。
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今回作ったザワークラウトは、ユーキャンの「発酵食品ソムリエ講座」の副教材『発酵食品図鑑100』にも掲載されていますよ


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